山梨県産の臼と杵を販売しています。材質は欅(けやき)です。古くから臼の産地と知られる山梨県平林で、職人が一点ずつ丹精込めて丁寧に作っています。一般的によく使われる通常サイズの臼を中心に、オーダー製作も承ります。
内側(お餅をつく部分)の側面に返しがついているため、餅つき中にお米が飛び出しにくい臼です。
送料は0円です(ただし、沖縄、北海道、離島は送料がかかります)。
この臼の内側はみかん彫り。みかん彫りとは臼内部、お餅をつく部分がミカンの形のように彫られていること。中が広く、縁に返しが付いているため、『餅が返る』、『もち米が飛び散りにくい』などのメリットがあります。
素材のけやきは硬い木ですが粘りがあり、ひび割れが起こりにくい木材です。そのため、強い衝撃にさらされる臼の材料として最適です。
杵が臼の縁に当たった時、臼がかけて木片がもちに混入することがあります。ケヤキは粘りがあるため、そのような欠けが起こりにくい部材です。
(※しかし、老朽化や激しい衝撃でケヤキでも欠けが起こる場合がありますので、使用時には欠けが起こっていないかよく注意します)
南アルプスの山腹に抱かれた『平林地区』は、古くから臼の産地として知られています。
一説には鎌倉時代から続くとも言われる臼づくり。もともと秋から春先にかけての農閑期に行われてきました。平林で作られた臼は、少なくとも室町時代から続く市(いち)である「十日市」(山梨県南アルプス市)に並べられてきました。
昭和初期まで盛んに作られていた臼は、時代とともに需要が減り、いまでは技を受け継ぐ職人の数も減りました。しかし次の世代が手を上げ、その技はしっかりと令和の時代に受け継がれています。『俊匠(しゅんしょう)』もその一つ。
山梨県富士川町平林地区の臼づくり工房『俊匠』は、平林に古くから伝わる臼づくりの技を受け継ぎ、厳選されたけやき材を使い、一点一点手作りで製作しています。当サイトで販売している臼と杵は、ここ『俊匠』で制作されたものです。
「県の名工」にも選ばれた臼づくり職人、深沢俊人さんに弟子入りし修行、工房『俊匠』を引き継ぎ、師匠から受け継いだ技を今も受け継いでいます。
俊匠の職人への取材動画もありますので、ぜひご参考下さい。ケヤキの原木がどう臼に生まれ変わるか、その工程がわかるように動画を制作しました。⇒『臼づくり取材動画』
余談ですが、動画中に『ミネバリ』という言葉が登場します。別名『オノオレカンバ(斧折れ樺)』。水にも沈む重く硬い木で、昭和初期あたりまで南アルプスにも自生し、臼の材料として使われていた木ということです。今は自生するミネバリがなくなり、代わりにケヤキが使われるようになりました。そんな臼の技の記憶も登場。
ハレの日の行事として古くから人々に親しまれてきた「餅つき」。その道具である臼と杵は、家族の繁栄の象徴とされてきました。
もち米を蒸かしたり、火の番をしたり、餅つきで杵を振ったり、手返ししたり、できたお餅を延ばす人、丸める人。工程の多い餅つきは、おのずと家族のまとまりを生みます。
日本の伝統道具をぜひあなたの暮らしの中に置いてください。