水道水や飲料水商品を飲用する際に、健康被害を引き起こす恐れのあるPFOSやPFOAの含有量が気になる方に、郵送検査によって安心を確認できる検査商品です。
本検査は、PFOS(ペルフルオロオクタンスルホン酸)とPFOA(ペルフルオロオクタン酸)の含有量を検査するものです。検出下限は5ng/lです。それ以上の値の場合、数値でご報告します。
※本検査の検査機関、検査キットや報告書の発送元、検体送付先は一般社団法人山梨県食品衛生協会となります。お申込された場合、依頼者名、ご住所、お届け先住所)、連絡先の情報が山梨県食品衛生協会と共有されますので、予めご了承ください。
こんな方におすすめ
市町村担当者の方。製造業で製品管理担当の方。自宅の飲料水や地下水のPFOSが気になっている方。
検査内容
検体キット内容物
ご購入&決済完了後、検査セットを発送します。同封マニュアルに従って「水を採取」して、保冷バックに入れて返信伝票を貼って返送してください。1L(リットル)の試料水をお送りいただきます。1L以上であれば製品のままお送りいただくこともできます。その場合はお申込時に備考欄に「製品のまま」とご記入ください(この場合、採取容器は同封されません。また、製品の場合は「常温」でお送りください)。
検査料金
1検体 99,000円(税込)(キット代、試料容器送料、報告書送料を含みます)
検査対象・検査可能な試料について
水(水道水、ミネラルウォーター、井戸水、地下水)が検査可能です。色のついた液体は検査対象外です。
試料の返送についてのご注意
採水後は速やかに同封伝票で返送してください。試料のフタをしっかりと閉めて、平日AM着指定で返送してください。土日祝日は指定しないでください。年末年始12/29〜1/3は試料受付を行っておりませんのでご注意ください。
キット到着1カ月以内にお送りください。
検査項目
PFOS(ペルフルオロオクタンスルホン酸)およびPFOA(ペルフルオロオクタン酸)を合計値で報告
この検査の検出下限
5ng/L(1Lあたりのナノグラム)(=0.000005mg/L)
国(厚生労働省)の基準(水道水の場合)
PFOS・PFOAの合計で50ng/L(=0.00005mg/L以下)(暫定)(厚生労働省「水質管理目標設定項目と目標値(27項目)」に基づく)
報告書発送までの日数
検体到着日から10〜15営業日以内に報告書を普通郵便で発送。 営業日とは土日祝日を除く日数となります。ご注文日からの日数ではありませんのでご注意ください。
検査方法
固相抽出-液体クロマトグラフ質量分析法。「水質基準 に関する省令の規定及び水道法施行規則の一部改正等並びに水道水質管理における留意事項について(平成15年10月10日健水発第1010001号 厚生労働省健康局水道課長通知 別添4 水質管理目標設定項目の検査方法 目標31」に基づく検査方法となります。
検査機関
一般社団法人 山梨県食品衛生協会(厚生労働大臣登録検査機関)
※本検査の検査機関、検査キットや報告書の発送元、検体送付先は 山梨県食品衛生協会となります。お申込された場合、依頼者名、ご住所、お届け先住所)、連絡先の情報が一般社団法人山梨県食品衛生協会と共有されますので、予めご了承ください。
異常値への対応
検査結果に異常が認められた場合も通常通り報告書にて報告します。電話等による連絡はございません。
キャンセルについて
検体到着後のキャンセルはできません。検体キットを発払いで返送していただき、到着後返金します。
情報管理
検査に関する情報の管理は、上記検査機関が行います。検査依頼の受付と支払いに関する情報についてのみ、当サイトにて管理します。
本検査のメリット
PFOSやPFOAは調理器具や食品包装材料、家庭内製品でも使用されてきたため、私たちの身の回りに存在します。それらが土壌や水質に溜まり、蓄積されることで、健康被害の原因となる恐れがあります。そのため、安心・安全に水道水を飲むために検査が海外では行われることが増えてきます。
本商品は、市販のキットによる塩素濃度検査と違い、専門検査機関が行う高精度の検査によるものですので、より確実かつ正確な結果が得られます。
日常的に水道水を飲用するご家庭や、販売用飲料水のPFOS検査、PFOSの含有量を取引先から求められる方、PFOSやPFOAが気になる方などにオススメです。郵送での検査のため、時間と場所を選ばず、手軽な検査ができます。
PFOS・PFOAとは?|永遠の化学物質「フォーエバー・ケミカル」とも
PFAS(PFOS・PFOA)とは?
PFAS(ピーファス)とは工業的に合成された有機フッ素化合物の総称で、油や水を強力に弾き、汚れが付着しにくく、また熱にも強い化学物質です。その特性を活かして、一部の消火剤や包装紙、防水服、殺虫剤、半導体、塗料剤など身近な製品に広く使われ、私たちの生活を支えてきました。
近年、PFASの中でいくつかの種が自然界や体内で長期間に渡って蓄積され、生物や人体に有害な場合があることが分かってきました。そのため、永遠の化学物質「フォーエバー・ケミカル」と呼ばれることもあります。現在は、PFOSとPFOAが危険性のある物質として知られます。
PFOAの危険性
EPA(米環境保護庁)は2005年、PFOA のリスク評価書を発表し、その中で、まだ結論は得られていないが、PFOAは科学的に現時点で、「Likely to be Carcinogenic to Humans(ヒトに発がん性がある可能性がある)」と記載しました。体内に蓄積されると、発がん性、免疫力の低化などを引き起こす可能性があり、また体内や自然界でほとんど分解されずに蓄積されることが指摘されました。
PFAS(PFOS・PFOA)の影響、検査
PFASは長く自然環境中に残るため、規制が進んだとしても、今後生活への影響が続くのではないかと懸念されています。人への有害性がまだ科学的に十分分かっているわけでありませんが、一部のPFOS、PFOAについては腎臓がん、乳児・胎児への影響などとの関連性が指摘されてます。
世界でのPFOS・PFOAの規制
世界的には多くの国でPFOS・PFOAは製造、使用が規制されています。
そのような背景があり、PFOS、PFOAは国際条約で製造・使用・輸入が禁止されました。アメリカではPFOSの生産を2000 年代初頭に段階的に廃止し、オーストラリアでは2004 年にPFOSとPFOAを含む従来の消火用泡の使用を段階的に廃止するなど、世界的に製造、使用が禁止されている方向です。
日本でのPFOS・PFOAの規制
日本では2010年に、PFOS の「不可欠用途以外での」製造・使用が原則禁止となり、2015 年に主要フッ素化学メーカーが自主的にPFOAの使用を廃止し、現在はPFOS、PFOAとも特定の用途を除き輸入・製造・使用が禁止されました。2020年には、水道水に対してPFOS・PFOA合計50ng/L以下という暫定目標値が設定されました。
PFAS(PFOS・PFOA)の最近のニュース・動向
国の目標値超えで小中高で浄水器設置 (岐阜県各務原市 2023年8月) |
各務原市(かかみがはらし)の水道水源からPFOSとPFOAが最大130ng/L(1リットルあたり最大130ナノグラム)の濃度で検出され、50ng/Lの国の暫定的目標値を超えた。
そのため、市や県はこの水道水源地から配水される小中高校などで浄水器の設置を進めている。
市・県はこの水源地以外の市内全域95箇所の観測井戸で水質調査を行い、今後結果を公表予定。また、10億円程度の予算規模で浄水施設も建設する方針。 出典:「学校で浄水器の設置進む 各務原市「PFOS」など」NHK web、2023年8月24日* |
東京都、広範囲の地下水で国の暫定指針値を上回る (東京都全域 2023年6月) |
東京都が行った地下水調査により、世田谷区、渋谷区、練馬区、文京区、大田区、武蔵村山市、立川市、府中市、調布市など多くの自治体で国の暫定目標値を上回る濃度が検出された。 出典:「都の「PFAS」調査 新たに2自治体で国の目標値上回る」NHK web、2023年6月30日** |
東京・多摩7市の住民の血液中PFAS濃度が全国平均の3.4倍 (東京都 2023年5月) |
東京都多摩地域の住民の血液検査を実施した結果、PFOS・PFOAが国の暫定目標値を超えて井戸水の取水停止を行った浄水施設のあるエリア(国分寺や立川など7市)の住民で、血中のPFAS(PFOSとPFOAなどの総称)の濃度が高い傾向にあることが分かった。 7市の住民の平均濃度は29.3ナノグラムで、全国平均(8.7ナノグラム、環境省2021年度調査)の約3.4倍だった。 汚染の原因に、米軍横田基地によるPFAS消火剤の土壌への漏出が報道されている。東京都では地下水が西から東へ流れているが、取水停止された井戸はいずれも米軍横田基地の東側に位置したため、信憑性が高まった。 出典:「血液中のPFAS濃度が全国平均の3.4倍 東京・多摩7市の住民、水道水から摂取か」東京新聞、2023年5月15日*** |
井戸2本で国の暫定指針値超え、井戸水を飲まないよう呼びかけ (熊本市 2023年4月) |
熊本市内の井戸(2本)からPFOS・PFOA(合計)が国の暫定指針値(1リットルあたり50ナノグラム)を超える濃度で検出されたため、周辺35世帯に井戸水を飲まないように呼びかけた。 出典:「有害性指摘の有機フッ素化合物 熊本市の井戸2か所で検出」NHK web、2023年4月13日**** |
PFAS汚染が広範囲に。取水停止の井戸34本 (東京都多摩地域 2023年1月) |
東京都水道局の調査により、多摩地域における都管理の井戸277本中34本(立川市や府中市など)でPFOS・PFOA目標値を超えており、この汚染によって取水停止した井戸が7市の浄水施設34本に上ることが分かった。 出典:「発がん性疑いPFAS汚染が広範囲に 取水停止の井戸34本、東京・多摩地域 米軍基地関連疑い」東京新聞、2023年1月3日***** |
*https://www3.nhk.or.jp/lnews/gifu/20230824/3080011963.html
**https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20230630/1000094319.html
***https://www.tokyo-np.co.jp/article/249985
****https://www3.nhk.or.jp/lnews/kumamoto/20230413/5000018774.html
*****https://www.tokyo-np.co.jp/article/223202
検査によって、PFOS、PHOAがそこに存在するかどうか、存在するならどれくらいの量があるのかを知ることができます。ご不安をお持ちの方、安心を得たい方は検査をオススメします。