羽毛布団は、自宅の洗濯機では、なかなかうまく洗えないイメージが強いですよね。
そのような時に、大量の洗濯物や布団などを一度に洗えるコインランドリーならば洗えるのでは?と考える人も多いと思います。
しかし、他の洗濯物と同様にコインランドリーで洗ってしまって、大丈夫なのか何となく不安という人もいるでしょう。
そこで今回は、羽毛布団はコインランドリーで洗える?というテーマで、正しいお手入れ方法やクリーニングについて詳しく解説していきたいと思います。
目次
羽毛布団はコインランドリーで洗える?
早速『羽毛布団はコインランドリーで洗えるのか?』についてですが、結論から言うと「絶対に洗えないというわけではないが、あまりコインランドリーでの洗濯はおすすめできない」ということになります。
今は、コインランドリーでも洗濯可能な羽毛布団も増えていますが、高級なものや安すぎる羽毛布団に関しては、もともとの風合いや厚みなどが変わってしまう恐れがあるので、コインランドリーでの洗濯は避けた方が良いでしょう。
羽毛布団をコインランドリーで洗った場合に、起こることの多い失敗例としては下記のようなものが挙げられます。
- 羽毛の芯が生地を突き破ってしまう
- 中綿が偏る
- 厚みが変わってしまう
そもそも羽毛布団は洗濯すべき?
ではここで、そもそも羽毛布団は洗濯すべきなのか?という疑問が湧いてきますよね。
コインランドリーで手軽に洗えないとなると、そこまで定期的に洗濯しなくてもいいのではないか?と思う人も多いと思いますが、羽毛布団も、他の寝具と同様毎日使うものなので、本来は洋服やタオルケットと同じように丸洗いするのが望ましいです。
毎日使うものだけに、どうしても寝ている時の汗や湿気などの影響により、ダニなどが増えて羽毛布団の中にダニの死骸や糞がたまってしまうことがあるからです。
しかし先ほども触れたように、羽毛布団は非常に繊細な素材を使用して作られており、普通の洗濯では中綿が偏ったり、保温性や厚みがあるという構造上、水分が蒸発しにくいという特性もあり羽毛の中に水分が残りやすくなります。
そうなると、カビの原因になったり羽毛布団特有のふんわりとした厚みを維持できなくなってしまい、温かさが維持できなくなってしまいます。
そのため、本来は定期的に洗濯するのが好ましいですが、なかなか丸洗いは難しいという結論になってしまうのです。
羽毛布団の正しいクリーニング
では次に、羽毛布団の正しいクリーニングについて解説していきたいと思います。
羽毛布団は、その特性からコインランドリーで洗濯したり、家庭の洗濯機で丸洗いするのが難しいと言えます。とは言え、全く洗濯しないのは衛生的に好ましくないので、ここでは羽毛布団を清潔な状態で保つための方法をご紹介していきます。
羽毛布団コースがある洗濯機で洗う
羽毛布団を洗う時は、必ず羽毛布団コースがある専用の洗濯機を使用しましょう。
洗濯のみの場合は12kg以上のもの、洗濯と乾燥の場合は10~16kg程度の容量のある大型の専用洗濯機を選ぶことをおすすめします。
そして、羽毛布団のカバーは必ず外し丸めるように畳みながら洗濯ネットに入れます。必ず、他の洗濯物と一緒にせずに、羽毛布団のみで洗うようにしましょう。自分で洗剤を投入する場合は、おしゃれ着用洗剤かダウンジャケット用の洗剤を入れると、ふんわりとした仕上がりになります。
羽毛布団の打ち直しを専門業者にしてもらう
羽毛布団のクリーニングは、専門業者に打ち直しを依頼するのが最もおすすめ。
打ち直しとは、羽毛布団の中の羽毛を取り出して、専用の洗浄液で洗い防カビなどを施した後に、新しい羽毛も追加して入れ直すことです。打ち直しをすると、羽毛布団の中と外側の汚れを綺麗にすることができ、羽毛を足すことで新品のようなふんわり感を取り戻すことができるのです。
何年も使い続けていたり汚れが酷い場合は、このように専門業者による打ち直しをすると保温性も復活し快適に使い続けることができるのでおすすめです。羽毛は貴重な資源。洗剤を使わず、硬度の低い天然水で丁寧に洗って打ち直す「羽毛工房白州」さんもおすすめです↓
羽毛布団の日々のお手入れ
では次に、羽毛布団の日々のお手入れ方法について解説していきましょう。
羽毛布団の正しいクリーニングのように、汚れが酷い場合や厚みが足りなくなっているような場合は、専門的なクリーニングが必要になりますが、そこまでしなくても日々のちょっとしたお手入れを心がけるだけで、羽毛布団の快適さを保つことができます。
毎月1~2回の天日干し
羽毛布団の日々のお手入れで一番取り入れたい方法としては、毎月1~2回の天日干しです。
羽毛布団は、汗や水分などを蒸発しにくい特性があるため、定期的に天日干しをすることで中の湿った状態を防ぐことができるのです。
羽毛布団は、直射日光や紫外線によって生地が傷む場合があるので、布団カバーをしたまま表と裏をそれぞれ1時間程度日光に当たるのがおすすめ。時間帯としては、快晴の日で10時~14時の間が湿気が低いのでおすすめです。
生地の傷みより羽毛布団の完全な乾燥やダニ退治を優先したい場合はカバーを取っての天日干しもいいでしょう。
羽毛布団は、叩かず表面の汚れを落とすように優しく撫でる程度で大丈夫です。
小まめにカバーを取り替える
羽毛布団を、良い状態で保つためには布団カバーも非常に重要です。
私たちの肌に直接触れる布団カバーは、汗や汚れが着きやすくそのままにしておくと羽毛布団にもカビや湿気が移ってしまいます。そのため、布団カバーは小まめに取り替えて清潔な状態を保つようにしましょう。また、布団カバーの素材は、吸湿性の高い綿や麻などの天然素材がおすすめです。
1週間に1回程度上から押して新鮮な空気を取り入れる
羽毛布団は、縦に二つ折りして横に三つ折りした状態で、上から優しく押すと元に戻る時に新鮮な空気を羽毛布団の中にたくさん取り入れることができます。
そうすることで、中にたまった湿った空気が外に出て、乾いた新鮮な空気が充満するので羽毛布団のふんわり感を保つことができますし、カビの原因を防ぐこともできるのです。
羽毛布団の干し方
羽毛布団は、基本的に直射日光に長時間当たり続けると紫外線によって生地が傷んでしまうので、通常は半日陰の場所で干すことをおすすめします。そして、できるだけ広げた状態に近い感じで、羽毛布団全体に空気が触れるように干しましょう。
もし、広いスペースが確保できない場合は、部屋の中で少し日光が入り込む場所に羽毛布団を広げておくだけでも効果的です。
羽毛布団の寿命
それでは最後に、羽毛布団の寿命について解説していきたいと思います。
羽毛布団の寿命は、だいたい10~15年程度と言われていますが、羽毛布団と相性の良い布団カバーを使っていたり、小まめなメンテナンスをしている場合は20年程度は問題なく使うことができます。
しかし、やはり使っている年数が経過すればするほど、最初の頃のようなふんわり感は減ってきますので、だいたい10年以上経過している羽毛布団は寿命が近いと考えた方が良いでしょう。
まとめ
さて今回は、羽毛布団はコインランドリーで洗える?というテーマで、正しいお手入れ方法やクリーニングについて詳しく解説してみました。
羽毛布団は、保温性や厚みがあるという構造上、湿気が蒸発しにくく洗いにくいという特徴があります。
そのため、上手に洗濯するのが難しいというイメージがありますが、今回ご紹介したように専用の洗濯機や専門業者へ依頼することで羽毛布団の質を落とさずに使い続けることができるのです。
また、日々のお手入れも取り入れることで、羽毛布団の寿命を延ばすことができるので、ぜひ参考にしてみてください。