まな板の選び方、種類や素材ごとのメリット

まな板の選び方、種類や素材ごとのメリット

2024/7/12

キッチンで欠かせない調理アイテムであるまな板ですが、一口にまな板と言っても種類や素材ごとに特徴やメリットが異なります。

それぞれの特徴を知るだけで、料理の幅や楽しさが増すので覚えておくと便利ですよ。

今回は、そんなキッチンで欠かせないアイテムであるまな板の選び方から種類・素材ごとのメリットについて詳しくご紹介していきます。

まな板とは?

まな板とは、様々な食材を切るための台として使われる調理道具です。

もともと日本では、板を使って調理をしていた事からまな板と名付けられ、現在でも調理には欠かせないアイテムとなっています。

長方形のものが主流ですが、最近では丸型などおしゃれな形状のまな板も増えており、サイズも様々です。

基本的には、調理する食材や包丁が傷まないような柔らかい素材を使って作られています。

カッティングボードとの違い

まな板と同じようなイメージを持ちやすいカッティングボードですが、実は明確な違いがあります。

調理の際に、魚や肉・野菜などを切るための台として使われるまな板とは違い、カッティングボードはキッチンではなく食卓で使用するケースが多いアイテムです。

主に、パンやチーズなどをカットするための台として使われ、切る目的だけでなくインテリアとしての要素も求められるため、おしゃれなデザインのものが多いのが特徴です。

そして、まな板と違い硬くて丈夫な素材で作られているものが多いです。

まな板の形

まな板と言えば、長方形のものをイメージする事が多いかもしれませんが、四角型や丸型など用途や好みによって形状を選ぶ事が出来ます。

キッチンのスペースに合わせて選んでみるのも良いでしょう。

四角型

長方形のまな板は、シンクの寸法に合わせて作られている事が多く、長い食材が切りやすいのが特徴です。

正方形のまな板は、キッチンのスペースが狭くても快適に使う事ができ、奥行きがあるので様々な食材を一度にカット出来ます。

丸型

丸型のまな板は、どの角度で置いても食材をカットできるスペースを確保する事ができ、奥行きがあるのでカットした食材を置いたまま他の食材をカットする事が出来ます。


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まな板のおすすめサイズ【用途別】

さて、まな板には色々な形状があると説明しましたが、実はサイズも用途別に選べるように様々な種類が販売されています。

ここでは、普段使い用からプロ・アウトドア用など用途別に分けておすすめのまな板をご紹介していきます。

家庭の普段使い

3~4人の家庭で使う場合は、25cm×45cm程度のまな板がおすすめです。

このサイズは、一般的なキッチンやシンクの寸法に合わせて作られたまな板で多いので、どのような食材のカットにもそれなりに適応出来ます。

厚さは、3cm以上のものの方が使っている途中で反ってくる事が少ないのでおすすめです。

一人暮らし・学生用

一人暮らしや学生用としておすすめなのは、15cm~20cm×30cm程度の小さめのまな板です。

一人暮らしや学生さんは、大量の食材を毎日カットする機会が家庭に比べると少ないため、あまり大きすぎるまな板は収納スペースを狭くしてしまう要因にもなりおすすめ出来ません。

この程度のサイズならば、一人用の食材のカットをするのにも不便さは感じないでしょうし、立てかけて収納する際も邪魔になりません。

厚さは、野菜のカットが多い場合は1cm~3cm以内の間ならば問題なく使用できるでしょう。

釣った魚を捌く

釣った魚を捌く用では、60〜80cm×30〜40cm程度の大きなまな板がおすすめです。

釣った魚は、鱗を取ったり内臓を綺麗に取り除く作業があるため、狭いまな板はもとより、一般的に大型とされるまな板でも作業しづらさを顕著に感じます。

そのため、他の食材用とは別に魚を捌く専用で80cm程度の大きなまな板を用意しておくと良いでしょう。

厚さは、安定感のある3cm以上のものだと安心です。


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料理店・プロの料理人

料理店やプロの料理人用としては、一枚板の大きめのサイズのまな板がおすすめです。

目安として、40cm以上×25cm程度のものになります。

厚さは、反りが少なく衝撃にも耐えられる3cm以上のものがおすすめです。

アウトドア

アウトドアで便利なまな板のサイズは、20cm×30cm程度の小ぶりなものがおすすめです。

アウトドア用では、持ち運びやすく広い収納場所を必要としないサイズがちょうどいいので、厚さも1.5cm程度のものが良いでしょう。

まな板の素材・材質の種類とそれぞれの特徴

まな板は、サイズや形状の他にも素材や材質の違いがあります。

材質の種類によって特徴が異なるので、ここでは木のまな板・プラスチックのまな板・ゴムのまな板に分けて説明していきます。

木のまな板

木のまな板には、大きく分けて「無垢(一枚板)」と「接ぎ板(集成材)」の2種類があります。

無垢(一枚板)

無垢(一枚板)は、木を一本使いつなぎ目のない一枚の木材で作られています。
そのため、木が本来持っている力で水分の吸収や乾燥が行われます。

一枚板なので衝撃に強く耐久性があるのが特徴ですが、木の特性がそのまま生かされているので場所によって収縮率が異なり使っていくうちに反りやすくなるという性質もあります。

木を一本そのまま使うので、非常に貴重な素材でもあり価格も高めのものが多いです。

接ぎ板(集成材)

接ぎ板は、様々なサイズの角材を繊維方向に平行に貼り合わせて作られたもので、一枚板に比べると手が届く価格帯のものが多いです。

用途に合わせて揃えやすいものですが、接合部分があるため割れやすく歪みやすいという特徴があります。

しかし、小さな角材を貼り合わせているので、反りにくく家庭で使う分には十分でしょう。

プラスチックのまな板

プラスチックのまな板は、木のまな板に比べるとデザイン性が高く軽くてお手入れが簡単という特徴があるので、女性が好むまな板の種類でもあります。

漂白剤での消毒が出来るので衛生的ですし、価格が安いのも嬉しい点です。

一方で、軽いという性質ゆえに安定感がない事や傷がつきやすいという特徴があり、使い方によってはすぐに買い替えなくてはいけなくなるという側面もあります。

ゴムのまな板

ゴムのまな板は、水分を吸収しないので水切れが良く乾きやすいという性質があります。

また、ゴムなので滑りにくく安定感がありますし、汚れやカビがつきにくいので、衛生的に長期間使い続ける事が出来ます。

一方で、木やプラスチックのまな板と比べる非常に重く、熱に弱いという性質がある事からコンロの近くでの作業には不向きです。

木のまな板に使われる樹種とそれぞれの特徴

木のまな板には、ヒノキやイチョウなど様々な樹種が使われています。
同じ木でも、それぞれ特徴が異なるので一つ一つ説明していきましょう。

ヒノキ

ヒノキは、建築材の中でも最高級品と言われる樹種で、水に強く耐久性が高いのが特徴です。

非常に木肌が美しく、防虫・抗菌作用に優れている事から、まな板材としても多く活用されています。

刃あたりが良くプロの料理人も、好んで選ぶまな板材でもありますが、強い香りがあるのでニオイに敏感な人には不向きです。

スギ

スギは美しい木目で、弾力性があり刃あたりが優しいという特徴があります。

高級感があり、料理店やプロの料理人も好んで使うことの多い樹種です。

耐久性に優れており、長く使っても劣化しにくい性質があります。

カヤ

カヤは、美しい木目が特徴的で「山の宝石」とも称される樹種です。
優しい刃あたりで、吸い付くような感触なので包丁の刃を傷つける事がありません。

しかし、国内での蓄積量が少ない事もありやや価格が高いです。

キリ

キリは、日本の木材の中で最も軽くて柔らかい樹種で、非常に軽いのが特徴です。

刃あたりも軽く乾きやすいという特徴がありますが、柔らかい性質のため他の樹種に比べると傷がつきやすいです。

イチョウ

イチョウは、日本で古くからまな板材として使用されてきた樹種で、傷がつきにくく反りや歪みが少ないという特徴があります。

豊富に含んでいる油分のおかげで水はけがよく、食材の臭いが移りにくい性質があります。

しかし独特の銀杏臭があるので、銀杏の臭いが苦手という人には不向きと言えます。

ヒバ

ヒバは、水に強く耐久性があり高い抗菌効果が期待できる樹種なので、まな板材としても多く使われます。

刃あたりも良く、まな板として使い心地の良い素材ですが、独特の臭いがあるので苦手な人には不向きです。

また、希少価値が高いため価格が高いという特徴もあります。

クリ

クリは、水に強い性質があるためまな板材として活用されます。

風合いが良く丈夫な素材なので、立てかけておいてインテリアとしても馴染みます。

ホオ

ホオは、弾力性があり刃あたりの良い樹種で、価格帯も安いので手に入りやすいという特徴があります。

柔軟性があり、傷がつきにくい性質があります。

青緑色と灰白色があり、2色に分かれた色合いもホオのまな板の特徴です。

木のまな板選びのポイント

木のまな板を選ぶ際のポイントは、木の特徴を見ながら用途に合ったものを選ぶという事が挙げられます。

木は、育った環境によって水分の吸収や乾燥しやすさなどが異なるので、まな板を使う時にどのような部分を重視したいかによって合うまな板が違ってきます。

基本的には、「耐久性」「反りにくさ」「傷がつきにくい」「安定感がある」「刃あたりが良い」「抗菌効果がある」などのポイントを意識しながら選ぶと、失敗が少なく長く愛用できるまな板と出会えるでしょう。
また、木には心材と言って丸太の芯に近い部分があるのですが、この部分を使ったまな板は天然の防腐成分が豊富で腐りにくいという特徴があります。

そのため、木のまな板を選ぶ際は使用している木の部位にも注目すると良いでしょう。

まとめ

まな板には、様々な材質や形・サイズがありますが、ご家庭用でまな板を選ぶ際はヒノキのまな板がおすすめです。

水に強く耐久性があり、日本ではまな板材として非常に多く出回っているものなので、丈夫さと使い心地の両方を兼ね備えたまな板が欲しいという場合は、ヒノキのまな板を選んでみましょう。

この記事を書いた人

高橋幸恵

高橋幸恵

WEBライター

学生時代に心理学を学び、前職は福祉関係で障害者施設でのケアを中心に勤務。お相手の気持ちに寄り添うことを大切に、広いジャンルでのライター活動を行っています!

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